頚椎症性脊髄症、糖尿病性末梢神経炎
両手や両足に痺れがある場合には頚椎の中を通る中枢神経である脊髄障害(頚椎症性脊髄症:脊椎疾患の項を参照)があります。両手のしびれ、動きの悪さ、両足底のしびれ(ものが張付いた感覚で気持ち悪い)、両足が前に出にくい、などの初期症状から始まります。進行すれば手足の麻痺に至ることがあります。レントゲン、MRIで比較的容易に診断が可能です。
また、内科疾患である糖尿病も手足先から痺れが生じます(糖尿病性末梢神経炎)。糖尿病による末梢の血流の障害が末梢神経に障害を及ぼししびれが発症します。糖尿病だからしびれは仕方が無い、と思い込む前に頚椎疾患が隠れていないかを診断することが重要です。糖尿病性末梢神経炎では感覚のみが障害され、手足の運動障害は生じません。そのため、動きの悪さなど麻痺の進行に気づいた場合にはMRI検査などによって頚椎疾患の有無を確認することが大切です。